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消費税の還付について考える

鳩山から菅に首相が交代して、菅が消費税の値上げに言及したところ、支持率が一気に10ポイント近く落ちちゃったことから、最近、にわかに、低所得者層に対する消費税の還付などという話が出てきた。


消費税の還付ということだから、払った消費税が帰ってくるということだろう。
これはこれで1つの策ではある。

…が、実際に、消費税の還付が行われる状況を想定すると、とても現実的ではないと思う。




想定その1
各人の所得額に応じて、標準的な消費額を一定のものと定めて、定額を還付するやり方

この方法をとると、後で述べるような“メンドクサイ”手続は一切省略できる。
給与所得者だろうが、自営業者だろうが、一定の所得に満たない人は、その所得額に応じて「支払ったであろう消費税額」の還付(というか実際は給付)を受けられることになる。
しかし、この場合、上で述べたように「給付」というべきであって、「還付」とは言い難い。
しかも、所得の大半を貯蓄に回しているような節約家ほど、払ってもいない「消費税の還付」を受けられることになっちゃって、ちょっとおかしい。




想定その2
所得が一定以下の人は、消費税の還付申告をするやり方

消費税の「還付」というのであるから、本来はこっちになるはず。
そうすると、還付申告する人は、いくら消費税を支払ったかを申告しなければならない。
家計簿をきっちりつけている人なら、払った消費税も計算できるであろうが、そうでない人は、自分がいくら消費税を払っているかなど全く把握していないと思う。
その点で、すでに大きなハードルがあるわけだが、加えて、行った還付申告に対して税務署が調査に来る可能性を想定しなければならないのである。

自営業者なら誰でも知っている、恐るべき税務調査である。

払った消費税の根拠となるべき書類、すなわち、あらゆるレシート、あらゆる領収書を残しておかなければならないのである。

例えば、友人と飲みに行って割り勘になりました。
必ず会計は別々にしてもらわなければなりません。各人の負担額ごとにレシートか領収書を出してもらうことになります。そうでなければ消費税の還付は受けられません。少なくとも税務調査が入れば、認められない支出になってしまいます。
さらに言えば、レシートも、どこかで拾ったものではないか?とか、誰か(消費税還付の対象にならない人)からもらったものではないか?とか言われたら、自分が買ったレシートだと証明する手段は相当限られます。
これは「上様」宛の領収書も一緒です。

…とか、いろいろ考えていたら、消費税の還付なんて、全然現実味はないのではないかと…

もし本当にされちゃったら、きっと税務署はパンクしてしまうでしょうね。
そして、公務員の人件費が増え、民主党の嫌いな官僚の権限は拡大する、と。




おそらく私は、今、菅さんが言っているような消費税の還付対象にはならないだろうけど、もし消費税の還付対象になるとすれば、すべての支払いをクレジットカードでこなすことになると思う。
そうすれば、毎月、利用明細が来るので、いくら消費したのか(=いくら消費税を払ったのか)がすぐわかる。
で、クレジットカードは本人しか使えない(ことになっている)ので、自分が払った消費税、という証明も一応できることになる。
中には、消費税の課税がなされないものもあるけれど、それは極めて限定的だから、それだけは除けばよい。

…しかし、クレジットカードを作れない人たち(その多くは低所得者層)もいるので、この方法では、逆進性は解消しきれないのである。






しかしまあ、菅さんは本気で消費税の還付などということを言っているのかなぁ。
また、選挙が終わったら、鳩山さんの時の普天間よろしく「あれは個人の発言で、公党(民主党)の公約ではありません」とか、言い出しそうな感じです。

だって、全然現実味のない政策だから…

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某所(旧ブログを見ればすぐに分かります。このブログでもいずれすぐにわかります。)で弁護士をしています。このブログを開設した時点で7年目です。



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