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証人尋問

3月16日、残留孤児訴訟の証人尋問が行われました。

証言台に立ったのは(実際は座って証言するのですが)、
孤児たちの帰国と日本国籍の取得に尽力されたボランティアの方です。
この方自身、戦争中に南満州鉄道に勤務するため満州に渡っています。
そして、戦後の一時期を中国で過ごして日本に帰国しています。
今ではもう70歳を過ぎています。

私が尋問を担当した部分からいくつかピックアップしますと、


身元が判明している残留孤児Aさんのケース

この方は、身元が判明しているものの親族は永住帰国に同意してくれない。
当然永住帰国の手続もとってくれない。
だからこそ、ボランティアが永住帰国のための手続をとって申請書を提出しているのに、
行政からの返答はこうです。
「帰国希望者の親族からの申請が妥当と思料され、申請者に書類の返却方よろしくお願いします」
要は、申請書を突き返してきたわけです・・・・・
親族が申請してくれていたら、何もボランティアがわざわざ申請したりはしません。
親族が申請してくれないから、こうやってボランティアが申請しているのに、
その辺が全然分かっていない(というか、分かってわざとやっているのか)。

さらに、行政からは誓約を求められます。
「帰国後の実質的なお世話は貴殿が行うこととなりますが、今後とも責任を持ってお世話いただけますか」
「民間アパート等への入居について貴殿と本人の両者の努力で問題解決にあたることを誓約いただけますか」
「誓約していただける場合には誓約書(様式任意)を提出して下さるようお願いします」・・・・・
日本人が日本に帰ってくるのに、なぜ民間人が行政に誓約書を書かなければならないのか。


同じく身元が判明している残留孤児Bさんのケース

この方も、身元が判明しているものの親族は永住帰国に同意してくれない。
当然永住帰国の手続もとってくれない。
国は、1989年の夏に、そのような身元判明孤児たちを帰国させるために、
「特別身元引受人制度」なるものを創設しました。
この対象となるのは、親族が永住帰国に同意しない身元判明孤児たち。
まさに、Bさんはその対象となるべき存在でした。
しかし、行政の対応はといえば、
「判明孤児の身元引受人制度はあくまで肉親が引き受けるのが原則であり」
え、肉親が引き受けられないから制度を作ったのではなかったのですか?

さらに、
「肉親の住んでいる府県の人で身元引受をしてくれる人に限定している」
なぜ、同じ府県でなければならないのですか?
ちなみに、残留孤児たちは永住帰国する際、身元引受人のいるところへの居住を余儀なくされます。
ということは、特別身元引受人制度で帰国する残留孤児は親族と同府県にしか住めないことになります。
~憲法22条1項
  「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」~
彼ら、彼女らには居住移転の自由がないのですか?


私はこれはおかしいと思います。
これをおかしいと思う感覚は決して間違っていないと確信しています。

コメント

とっち先生、こちらは明日から尋問です。
一人目の証人担当通訳です。少し緊張しますです。
うまく、どうかうまく、彼女たちの苦しみを裁判官に伝えられますように。全力でのぞみます。また報告します。

やだちなさん、がんばってください。

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某所(旧ブログを見ればすぐに分かります。このブログでもいずれすぐにわかります。)で弁護士をしています。このブログを開設した時点で7年目です。



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